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「助かりましたよ奈々さん!」
「イイのよ!いつもの事だし…行人君も大変よね~。」
あはは!と笑う笑顔が眩しいこの人は姉ちゃんの親友の小谷 奈々さん。
ピンクの髪のセミロングで毛先をユル巻きにしていて、才色兼備で姉ちゃんほどではないが程よく胸もある。(姉ちゃんがグラビア体型なら奈々さんはモデル体型)
それゆえに秋之宮の女神と呼ばれている。ちなみに、姉ちゃんは秋之宮の小悪魔と呼ばれている。
「それより、姉ちゃんに何て言ったんですか?」
「体育館裏にカツアゲされてる子がいるって言ったの。」
姉ちゃんに耳打ちした内容を奈々さんに尋ねた。
すると、奈々さんはクスクス笑いながら答える。
「ははは……納得。」
奈々さんの話を聞いて苦笑いする。正義感の強い姉ちゃんならすぐに鉄拳制裁を加えに行くな~
「じゃあ、もう行くわ! 紅を連れて行かないといけないし…」
「姉ちゃんをよろしくお願いします。」
奈々さんに軽く会釈して言った。
この人にはいつも迷惑をかけているので、頭が上がらない。
「まかせて!」
ウインクすると奈々さんはピンクの髪をひるがえし優雅に歩いて行った。
周りの男子が昇天しながら倒れたのは言うまでもない。
「さて、肩の荷が降りたし、行くか!」
カバンを掛け直し校舎に入って行った。クラス替えはあいつと同じではない事を願おう。
「え~と、B組か…」
学校掲示板に張り出されているクラス発表を見て自分のクラスを探して発見し、ひとまず安心した。
私立秋之宮高校
普通の私立高校だが校則が若干緩い。特徴と言えば、学校行事の他に理事長の思いつきで生徒が巻き込まれる事ぐらいだ。
この高校に入った理由はお気づきの通り姉ちゃんが原因。
だって、入らないと貞操奪うって言うんだもん!
ちなみに、制服はブレザーで男子は紺色のズボン、女子は紺色スカート。後、男女共々赤いネクタイをする。
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