駆け出すサムライ魂

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「新米な者で…。嗚呼っもう無理!はぁ~っ、キンチョーしたぁ~っ」 何故終わった気になって居るかは糾明したい。と云うか、何時になれば噺が進むか。些か疑問が浮上して来る。 「お前の所為だろーが」 一同に怒られて仕舞ったには立つ瀬がない。好い加減疲れて来たのだろうか、セットにして仕舞った。幾つか在る内の一つを選択する。 「陣馬の羽織と革のズボンと長手のブーツ…襦袢と…、っておい!さっきのよりもグレード落ちてんじゃねーか!さっきの出せよ正宗さん!オーイ、マ~サム~ネさんやあーい!」 何時までも『正宗さん』を引きずって居る。 「あれっ、これだけ?」 「以上です」 「ウソつけぇー!こてあてとかあんだろうが!」 在るはずである。 「以上で千二百ボンドになります」 「ちょっと待てえーっ、なんだそのナントカ・ボンド的なのは…。」 「あなたの世界で謂うお金です」 金も取るのか世…。 「すいませーん。他人の科白、盗らないで下さーい」 これは申し訳無い。そして、ジェームズ・ボンド的対価を払って、いよいよである。長い冒険の中で、どの様な困難が待ち受けて居るか判らない。冒険は章を刻んでいく。
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