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「何すんの……?」
彼女が離れぼくの口が自由になると同時にぼくは呟いた。
「いや、ちゅーでしょ。ちゅー」
彼女は前傾姿勢のまま軽く答える。
彼女の顔とぼくの顔の距離は5センチほど。
彼女が話すとぼくの唇にやさしく吐息がかかった。
「なんでそんなことするの?」
「そんなこと訊く?好きだからに決まってんじゃん。てゆうかさ、目くらい閉じようよ」
彼女はいい終えると同時に瞳を閉じ、再びぼくと唇を重ねる。
さっきよりも長い時間、彼女の唇とぼくの唇は触れ合った。
すぐ目の前にある彼女のまぶたから伸びたまつげは長く、ぼくはそれをただ見つめたまま彼女が離れるのを待った。
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