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グレイ
「……お言葉ですが、今は城も街もその話は知れ渡っていますよ。
今更禁止する意味は無いと思われますが？」
イデア
「確かにそうかもしれん。
だが、これは命令だ。
侵せば処罰を着せるのみ」
グレイ
「了解しました……
あの、少女の方はどうなさるおつもりで？」
イデア
「それは私の決める事では無い。
だが、上からの通達によれば、近日中に処刑される事は間違いなかろう。
早ければ、明日にでも執行されるだろうな」
グレイ
「明日!?馬鹿な！
あの者がそこまで重い罪を犯したとでも言うのですか！」
イデア
「城の中に隠れて侵入し、情報を盗み聞いている。
立派な重罪だ」
グレイ
「本当に、処刑が必要なのでしょうか」
イデア
「リステック副隊長ともあろう者が同情心か。
女だからか？
年若いからか？
それとも、賊の言葉に呑まれたか」
グレイ
「私は……！」
イデア
「貴様の正義とこの国の正義を一緒にするな、阿呆！
相手がいかな人物であろうと、同等に裁く。
万に一つの例外も無い!!
今までも、そうしてきたはずだ」
グレイ
「くッ……！」
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