シーン1~元気売りの盗賊~

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  〔ハドナ城・天井裏〕   エマ 「ふっふーん。(鼻歌のように) 大陸最大の国ってだけあって、城の中まで複雑ね。 でも、このエマ様にかかれば楽勝なのだ」   研究員A 「(ボソボソと喋るように) それで、魔石の方はどうなっている……」   研究員B 「このままのペースだと……(デュミ)ナスの方も問題無いかと。 但し……(魔石)に必要な材料が……」 (「……」には後ろの()内の言葉が入ります。 この部分は、聞こえるか聞こえないかぐらいの囁きでお願いします)   研究員A 「仕方無い。 また何人か……(ここに連れて)来い」 (上記に同じ)   エマ 「むっ、人の声……何か大事な話っぽそう。ついでに、この国の弱みでも握って帰っちゃお」 (近付き)   研究員B 「これが成功すれば、最早我らに敵無しですね。 それにしても、魔石に人の命が近道だったとは……」   研究員A 「私達がこの世界の覇者となる日も遠くない。 その時点で、表の軍など用済みだからな……席を空けて貰うか」   エマ 「何かヤッバイ話聞いちゃったっぽい。 とっととおさらば……アタッ!?」 (慌てて、天井に頭をぶつける)   研究員A 「誰だっ!?誰か、侵入者だ!殺せ!」   エマ 「ヤバッ。急いで逃げ……れるわけないかぁ。 あーぁ、アタシの人生終わっちゃったぁ」 (すぐに駆けつける沢山の足音に、半ば諦めを悟って)  
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