始まり

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彼はとある町の貧しい青年だった。みんながパンを食べている中彼はかけらやらゴミやらを必死に集めてた。 そんな彼だがな頭がよくてスポーツも得意だった。彼には恋人もいた。美しく優しくそして強い女性だった。うらやましいねぇ。彼女は彼の優しさと楽しさが好きだったんだ。あの悪夢が訪れるまでな… その夜、彼は彼女を連れて少ない金で旅行へいった。その国はかつて大きな力を持っていたが、一匹の小さな精霊により滅ぼされたんだ。その精霊を”運命“とよぶ。 そんなことを知らずに彼等はここに来たんだ。だがな、楽しい時間だが街の人々は少し変わっている。手の甲にみんな同じマークが刻まれていんだ。 「何だろう?あのマーク?」 「きっと流行ってるのよ。それにしても気味悪いわね。」 「うん。そうだね…」 彼はそうだとは考えなかった。すると彼の後方から足音が聞こえ、そして真っ黒な顔の少年が近づいてきたんだ。アフリカ人レベルじゃねぇ。本当に真っ黒だ。気味の悪い子だ。 「ねぇお兄ちゃん。」 「な、何だい?」 「手に…マークが無いんだね。バカな男だ。まぁ楽しみにはなるだろう。」 「あなた何者?」 「運命」 少年はそれだけ言うと彼女の手を掴み、何か訳の分からない言葉ではない言葉をぶつぶつぶつぶつ呟いた。するとそこにいた少年の姿が消えたのだ。 「何だったのかな?」 「分からない…運命とは何のことだろう?」 その日は二人ともこのことには触れずに旅を終えたんだ。 さぉ今日はここでおしまいだ。また明日だ。帰りな帰りな。
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