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両手は、
携帯の数字キーを打ち
イヤホンマイクでの会話。
少しの時間でも
無駄には出来なかった。
モト君を見付けた私は、
電話を終わらせ、
モト君に向けて手を振った。
『お待たせ』
「今日はスーツなんだね?
似合ってるよ」
「ありがとう」
私は、
最後の晩餐を楽しんだ。
そして、手を繋ぎながら
最後の道のりを歩いた。
「ワイン美味しかった?」
『美味しかったよぉ
ワイン好きの私には
たまらなかった―‥』
バルバレスコ
私のお気に入りの赤ワイン
食前酒にワインとは
私もとうとう
酒好きの仲間入りだった。
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