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「珍しいわね。パチェ、体の調子は良いのかしら?」
「……正直、あまり良くないわ」
そう言うとパチュリーは少し咳き込んでしまう。
彼女は生まれつき病弱で体調が悪い時は大図書館に籠り、ほとんど外出することがない。
「でも、レミィが満月でもないのに毎晩月を眺めていることなんて今までになかったから気になって」
レミリアは月から目を離すことなく口元を緩める。
「そうね、けどそれは気まぐれよ。それよりパチェ、〈あの計画〉は順調かしら?」
「勿論順調そのものよ」
少しの沈黙が二人を包み込む。
「……レミィ、誤魔化さないで」
レミリアはやっと月から目を離すと、パチュリーに顔を向ける。
「やっぱり、パチェには嘘がつけないわね……」
レミリアは諦めた様子で首を振ると瞳を瞑り少し考え込む素振りを見せる。
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