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それから時は流れ、翌日の夕暮れとなった。
「もうすぐ夜になりますねぇ」
紅魔館の門には緑色の中華風の服装をした少女が立っていた。
彼女は名は紅 美鈴。
居眠りが玉に傷ではあるが腕は確かな紅魔館の門番である。
「お嬢様から今日は居眠り禁止の指示を受けましたが一体何があるんでしょうかね?」
(もう最近はこの屋敷を訪れる者なんていなかったのになぁ)
美鈴は沈みかけた夕日に独り言を呟くと、欠伸をしながら壁に寄り掛かり空を見上げた。
「あ、一番星見つけた」
夕暮れの空には気の早い星が姿を見せ始めている。
美鈴が「今日も一日平和でした」と本日何度目となるか分からない大きな欠伸をした。
その時、森で息を潜めていた何かが紅魔館へと向かって、ゆっくりと動き出し始めていた……
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