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夕日が地平線に完全に沈み、月が登り始めた頃にレミリアは眠りから目を覚ました。
そして、屋敷の門のある方向の壁をじっと見つめるとベッドから起き上がる。
「……来たわね」
そのまま何かに話し掛けるようにして独り言を呟いた。
一方、門の方では居眠りを禁止されていたはずの美鈴が目を瞑り、夢の世界へ半分足を突っ込みかけていた。
今日も何事もなく一日が終わり明日がやってくるはず。
しかし、壁に寄り掛っていた美鈴が遂に船を漕いだ瞬間に一本の銀ナイフが彼女の額へ飛んでゆく。
…ざっ…
何かにナイフが突き刺さる音が、紅魔館の門周辺に小さく響いた。
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