第一章(疎遠)

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でも小学三年になり、状況が変わったのがわかった。     「俊哉、今日もやるか?」   俺はそのころ、小さい店で万引きを繰り返してた。 相棒の俊哉と一緒に。   俊哉は返事をしてくれなかった。 いや、目を反らしてるのがわかった。   「俊哉!お前、どうしたんだ?」 俺は俊哉の肩を掴んだ。   「やめてくれ!」   (えっ??)   「何?」   「もう、シュンとは遊ぶなって言われたんだ!!関わんないでくれ!!」   突然の絶交宣言に驚いた。   俺は何も言えなかった。 クラスのみんなが俺を見つめてる。   俺は初めて気付いた、俊哉が唯一の友人だと。
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