新学期

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(…あ、もうそろそろ上がらないとやばいかも。) そう思って視線を下駄箱へ向けようと、 そう思った瞬間―――― 「………っっ…」 バッチリと交わった視線。 もちろんそれは見るからにチャラい、 例の男子生徒。 急いでるんなら足を動かせばいいのに、 私はその漆黒の瞳にまるで体を捕われた かの様に固まってしまった。 「…急がねえとっ!!」 ニカッと笑いながら口パクでそう言った 男子は、前を向いて先生と共にどこかへ 行ってしまった。 「…………っっ」 なっ……何っ!?あの子っ!! ホントに私達と成績同じくらいなの!? この高校にあんな不良が来るなんて 思ってもみなかった……――――――― 私はまだ気付いていなかった あの漆黒の瞳を持つ不良のお陰で 私の高校ライフが一転したことに…―――  
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