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「本当に申し訳ありませんでした」
大樹はベッドの上で土下座をしていた。
「あ、頭を上げてください!困ります」
美奈穂は慌てて言った。
「それじゃあ汗をかいたから拭いてくれない?」
「お任せください」
大樹は上だけ脱いで美奈穂に背を向けた。
「あっ……」
美奈穂は大樹の背中を拭くためにタオルを持つ。
しかし大樹の背中を見て腕が止まった。
「傷……残ってしまったんですね」
あの夜、美奈穂を庇った時に付けられた傷が未だに大樹の背中に残っていたのだ。
「まぁね、でも気にしないで」
「ごめんなさい……失礼なことなんですけど私……この傷、嬉しんです……大樹さんが私を守ってくれた証みたいで///…………こんなこと思ってごめんなさい!」
「あっ、いや///謝らなくていいよ。そう言ってもらえると……その///俺も……誇らしい」
「大樹さん……」
美奈穂は大樹の背中に自分の両手と頬をくっつけた。
タオルを持っていない美奈穂の左手はひんやりとしていて大樹は一瞬ビクっとしてしまったが気持ち良いものだった。
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