プロローグ~二学期~

3/6
前へ
/108ページ
次へ
「だって大樹が寝込みに襲われたら大変でしょ」 「寝床に入ってくるお前はどうなんだ?……」 「アハハハ、細かいことは気にしないの」 バロムは大樹から目をそらし笑った。 「まぁ取りあえず自分の部屋に戻れよ、一緒に部屋から出てきた所なんか見られたら大変だからな」 「は~い、じゃあ食堂でね」 バロムは転移魔法を使い自分の部屋に戻った。 大樹は制服に着替えた。 「(今日から新学期だからな……魔法クラスの授業も再開、よし!頑張るか)」 大樹は両手で頬を叩いて気合いをいれた。 食堂。 「(バロムのやつおせーな……)」 大樹はバロムの分の朝食も運んでイスに座り待っていた。 「だ~れだ」 大樹の視界が突然真っ暗になった。 「バロムだろ」 「正解!……当てたご褒美にチューしてあげようか?」 「だ、大丈夫だから///……!」 「ん?どうしたの?」 大樹はバロムの制服姿に見とれてしまった。 「あ、いや……せ、制服……似合ってるぞ///」 「ありがとう大樹!」 「ぬおっ!バ、バカこんなところで抱きつくな!」 当然その光景は食堂にいた生徒みんなに見られていた。 男子生徒の目線はかなりキツいものだった。
/108ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1513人が本棚に入れています
本棚に追加