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学校帰りの学生達。
仕事中の会社員。
デートを愉しむカップル。
年齢問わず、遊べる店が立ち並ぶ大きなショッピングモール。
夕方の賑わう時間に、余りにも似付かわしくない。
何かが砕け散る音と、女の人らしき悲鳴が辺りに響いた。
『…え?』
『な、何っ…!?』
私と真子は、顔を見合わせた。
それは道を行き交う人々も皆同じようで、歩みを止め様子をうかがっている。
私もぐるりと見回すが、差し当たって変化は――…
誰かがふざけてんのかな。
私はそんな結論に辿り着こうとしていた。
真子の方に向き直り、話し掛けようとした瞬間。
『――真子…?』
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