第1章【始】

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学校帰りの学生達。 仕事中の会社員。 デートを愉しむカップル。 年齢問わず、遊べる店が立ち並ぶ大きなショッピングモール。 夕方の賑わう時間に、余りにも似付かわしくない。 何かが砕け散る音と、女の人らしき悲鳴が辺りに響いた。 『…え?』 『な、何っ…!?』 私と真子は、顔を見合わせた。 それは道を行き交う人々も皆同じようで、歩みを止め様子をうかがっている。 私もぐるりと見回すが、差し当たって変化は――… 誰かがふざけてんのかな。 私はそんな結論に辿り着こうとしていた。 真子の方に向き直り、話し掛けようとした瞬間。 『――真子…?』
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