第1章【始】

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『…ッ…や…ぁ…』 私の目に映ったのは、顔面蒼白で震えている真子。 震えている手で口を押さえ、上を見つめていた。 『……?』 ――チラリ… そのただならぬ様子に、 私も、真子の視線の先を追う。 ツ―――…と辿って、 辿り着くその前に、 見上げようとした瞬間に、 ――フッ… 『――――え…?』 今日は晴天。 太陽が明るく照らしている筈なのに…。 一瞬、私の視界から光が消え去った。 ほんの一瞬。たかが一瞬。 その、光を遮ったのは―…
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