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『―どうせ、ムラサキカガミとか、口裂け女でしょ?小学生でも知ってるってば。』
――そう、今時小学生も知っている様な話ばかり。
幽霊やら何やら、私はその類の話を信じていない。
非科学的過ぎ。
『違う違うっ!隣町の殺人事件だよ!一大事なんだから!』
真子は、緩いパーマのかかった髪を風に遊ばせながら言った。
そりゃ一大事でしょ?
殺人て…人が殺されてるんだから。
『あんたね…。人が亡くなってるんだよ?』
――ゴキュッ
私は真子の方を見ずに、コーラを一気に飲み干した。
人の不幸は蜜の味。
と、よく言うけれど、殺人事件をそんな軽々と話すのは…良くない。
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