序章 メザメ

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「アリス、首刈り女王が呼んでる!!早くっ!早くっ!」 「兎よ、何故あんたが動くのかとか、何故私がパーティーに呼ばれているのかとかとか、言いたいことはたぁっくさんあるけど、首刈りって何よ。」 何よ、その物騒な呼び名は。てかこの日本は王政ではないわよ! 「何言ってるんだ。女王は女王だろ。‥アリス?もしかして君はまだ<覚醒>していないのかい?」 はっ? 「覚醒って」 何よ!!って言おうとしたとたんに目眩がした。視界もシャットダウンし、あの兎もよく見えない。 あぁ…お先真っ暗? 「じゃぁ 首刈りは勝手にパーティーを始めちゃうだろうし、まずアリスをメザメさせよう。」 「いってらっしゃいアリス」 住人には気をつけなさい アリスになるまで君は捕まらないようにね ガタッ ――あぁ 落ちる堕ちる くるクルおちる アリスは漂い 世界は沈む 兎は佇み 時は止まる ―気をつけなさい 闇は住人 住人は闇 月と時は女王に捕らわれ世界は崩れかかる
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