体温

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二日後、 今pm10:07、遥と二人で彼女の部屋にいる。 「あっ! プリンがない!」 遥が言い出した。 彼女はプリンを食べないとその日が終わった気がしないのだそうだ。 「ちょっと コンビニ行ってくるねー」 「じゃあ オレも一緒に行くよ。」 普段なら本音だが、今は確かめるべきことがある。 一応怪しまれないようぎこちなくいう。 「いいよー まったりしといてちょーだい!」 「でもな、最近はこの辺も物騒だしな。」 なにいってるんだ? オレは? こんな時くらい見栄なんぞ捨てればいいのに、やるべきことがあるんだろ! 空気を読め! 遥! 今日だけは一人で行くとつっぱねろ! 私一人ではこのくだらないブライドに勝てない! 「…あんねぇ ワタシこれでも大人だよ 心配してくれるのは嬉しいけど…… なんか子供扱いされてるみたいでちょっとムカついた。 それに今日なんか変だよ。」 「! …………そ・そんなことないよ。そんなつもりもないし …でも……ゴメン。」 「ううん いいの、優しいのは知ってるから。 でも今日は一人で行くね。」 「ああ いってらっしゃい。」 「ハーーイ!」 ………ガチャズン! コッコッコッコッコッコッコッ……… 玄関の方から扉を開く音がして彼女は行った。 コンビニに! ………ちょっとまて コンビニだぞ、コンビニ! なんでそんだけでケンカまがいなまねになる? これだから男と女が恋仲になるとタチが悪い。 同じようなことがきっかけで今生の別れとなったカップルはおそらく千や二千では無いはずだ。 お互い悔いるくらいなら学習できないものか? ………まぁ無理だろうな……
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