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太輔の家を出てから
どれくらいの時間が
流れたのだろう
夜だから余計に時間が分からない
まだ空は暗いまま
星がきらきらと光っている
この空が自分を馬鹿にしている
そんな風に考えてしまうなんて
自分でも
どうかしていると思うけど
今は星でも
何でもいいから当たらないと
自分が壊れそうだから
仕方ない
一番好きな人に
来てと言われ
行けば知らない人といた
別れを告げるとき
平然を装っていたけど
本当は凄く辛かった
太輔は何も言わなかった
引き止めもしなかった
私はその程度の女だったのだろう
今頃になって気づいた私は
相当、馬鹿だ
考えれば考えるほど
涙していることに
気づかない私も…
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