four

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あの後 眠ることなんて出来なかった さっき言った好きはきっと 妹とか、そう兄妹みたいな!! …ってそれは無理があるか 裕ちゃんの瞳から流れた 一粒の涙が 今考えていたこと全てを 否定する 考えることをもうやめよう そう思う頃には いつの間にか夜は明け 日が顔を出し始めた 裕ちゃんに ご飯つくってあげなきゃ なにがいいだろう まあパンとかでいっか 作り終わって裕ちゃんを起こす 「起きてよ、裕ちゃん」 「…スー」 「…おきろー!!」 大声で叫べば 飛び起きる裕ちゃん 「朝から大声出すなや びっくりするやんけ」 そんなこと言われたって 「起きない裕ちゃんが いけないんじゃん」 「…まあそうやけど」 ぶつぶつ言い始める裕ちゃん なんか面白い 「栞なに笑っとんねん」 「笑ってないよー あ、どーでもいいから早く食べて 裕ちゃん仕事行かなきゃ」 「お前今日も休むんか?」 「一応今日までは休め っていわれたから」 「そうか あんな今日話したいことあんねん やから今日また来てもええか?」 「うんいいけど今じゃだめなの?」 「ダメやないけどダメ」 言ってることおかしすぎる ちょっとツボにはまり笑いながら 「なにそれ、まぁいいや うんじゃあ待ってるよ」 と答えた .
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