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良亮になにも言わずに 帰ってきてしまった そういえば初めて良亮と一緒に 帰っていない気がする どんなに遅くなるような 用事があったとしても 良亮は絶対にいつも 待ってくれていた もしかして私はずっと 良亮に甘えていたのかもしれない きっと明日になったら 『彼女出来たから一緒に学校いったりできないや ごめんね』 とでも言われるのだろう 良亮以外に一緒に帰ってくれる人が いないわけじゃないんだから 別に何てこと無いはずなんだ 私は ただ良亮の隣に 自分以外の誰かを 歩かせたくなかった ただ良亮を 自分のものにしておきたかった やっぱり私は良亮に甘えていた 良亮は私のものじゃないんだから そんな感情で縛り付けていた私が 悪いんだから そろそろ私以外の人を隣で 歩かせたっていいじゃない そう頭の中じゃおもっているのに 胸が苦しいのは何でだろう? .
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