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「………も…もういい!!俺、千夏ちゃんにまでそんな慰めてもらって……迷惑かけて……生きてられない!!」
「まてまてまて。」
ばっ、と自分の部屋へと消えて行こうとする俺のスパッツジャージを上手い具合に摘んで、雪は俺を引き戻す。
「大丈夫だ、アキラ。それはお前の個性だし。誰も否定しないから……な?」
「そうだよ~!!笑うのはその人の好意だよ~?」
「そう、なのか……。」
「そうだよ!!」
千夏ちゃんは、えっへんと胸を張って言う。だから、俺はその二人の言葉を信じる事にした。
「ねぇ~、は、や、く、御飯食べに行こうよ~。僕、お腹ぺこぺこりん~。」
「うっせえな、ヨッシーは。」
「アキラ君、酷い~!!僕、怒っちゃうぞ!!」
ぷりん、ぷりん。
尻を左右へと振って、頬を膨らませるヨッシー……見た目ごり男。
「………アキラ、行こうか。」
「うん。」
俺達はそれを見なかった振りをして、急いで食堂へと行き、御飯を食べて、そして体育の授業へと休む間もなく走ったのでした。
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