77人が本棚に入れています
本棚に追加
昼に男達が帰ってきて、食事、そして全員が昼寝をした。
その後、ジクスは乗馬に誘われた。
何度か乗ったことがあると言うジクスは、ひらりと馬に乗るとあざやかな手綱さばきで走りだした。
その様子を、大人達は感心して見守った。
村長がその様子をみながら言う。
「決まりじゃな」
周りにいたみんなが静かに頷いた。
次の日、つまりジクスがこの村に来てから三日目の朝。
ジクスは昨日遊びすぎたのか、未だベッドで静かな寝息をたてている。
その時、コンコンとドアをノックする音が聞こえて、初日、ジクス達をこの部屋に案内してくれた女性が入ってきた。
「ジクスさん、朝ですよ」
女性が声をかけると、ジクスはゆっくりと起き上がった。
「あぁ、すいません
ちょっと寝過ごしてしまったようですね」
「いえ、気になさらないでください
それよりも、村長がお呼びです」
ジクスが、わかりましたと告げると女性は部屋をでていった。
「…なんだろうね」
今まで寝たふりをしていたメギアが目を開いて言った。
「まぁ、だいたいわかっていますが…
はぁ、やっぱり使う事になってしまいますか…」
一本の長刀と二丁のログ・ジコフスを装備したジクスは、右腕にメギアを巻き付けて朝焼けの中へと歩いて行った。
最初のコメントを投稿しよう!