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これに驚いたのは、今までの話を寝ぼけ眼で聞いていたメギアである。
なんで?と言ってしまいそうになるのを、ジクスが止める。
「そうですか
それはありがたいのぅ」
村長が手を叩くと、数人の若者達が部屋に入って来た。その中には先日、この村の事について教えてくれた男性もいた。
「すまんのぅ
脅すつもりわなかったのじゃ」
ジクスは内心、何が脅すつもりわなかっただ…と思いながらも、わかっていますよと答えた。
「ところで、もうそろそろこの村の秘密を教えてもらえませんか?」
ジクスがそう言うと、村長はわかりましたと言って話し始めた。
「この村に旅人が150年以上来ていないのはご存知ですな
その理由を教えましょう」
村長は首から下げていたネックレスを服の中から取り出した。
「このネックレスは[封魔身石]といってのぅ
この森の近くにある洞窟でのみとる事ができる魔石なのじゃ」
村長は一息おくと、再び話し始める。
「これはな、装着した者の本質的な魔力を封じ、その分を放出するといった特製があるのじゃ」
そこでジクスは全てわかったように、なるほどと呟いた。
「つまり、貴方達は……いや、お前達は人間ではないんですね」
その言葉に周りがざわめく。
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