False village...1

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 食後、ジクスを案内してくれるという男性以外の男達は馬に乗って、家畜の放牧に出かけた。 残った女性が、後片付けや、子供の世話などをしている。 ジクスがログ.ジコフスの点検をしていると、先程の青年が近付いてきた。 「どうですか、我々の村は?」 「えぇ、いいところですね ところで、一つお聞きしたいのですが」 そう言うと、青年はどうぞと微笑んだ。 「お気を悪くしていただきたくないのですが 他の旅人に聞いた話だと…この村は差別が酷い村とのことだったのですが?」 青年の表情が僅かに陰ったような気がした。 「僕達は差別などはいたしませんよ 勘違いではないでしょうか?」 ジクスは、そうですねと作り笑顔でかえした。 「ところで、お兄さん 旅人はあまりこないって言ってたけど、どれくらい来てなかったの?」 今まで黙っていたメギアが声をあげた。 「僕の記憶が正しければ、ここ150年は来ていませんね 僕も旅のお方は初めて見るので」 「ふ~ん、そこまで旅人が来ない村って言うのも珍しいねぇ」 ジクスは、青年とメギアの会話をよそに、空を見上げていた。 青い空には、何匹の魔物が輪をかいて飛んでいる。 「ん?」 ジクスはある事に気付き、もう一度目をこらして空を見た。 「……魔物、か」 「どうしました?」 小さく呟いたジクスに青年は聞くが、ジクスは何もないと流した。
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