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金泉高校に到着すると、校門の前で受付をやっていた。
「ほら、早く来なさいよ」
「うるせぇな、わかってるよ」
あぁ、気分が悪い。
ここまで来る間に母さんには「ビシっとしなさい」「あいさつするのよ」「捨て子ってことバラすなよ」
とか散々言われてイライラしてたからな。
後半は脅しだけど…。
「おはようございます。受験番号の紙はお持ちですか?」
「あ、はい」
母さんが受験番号の紙を受付の先生に渡すと、何やら別の緑色の紙と見比べ始めた。
「0375……0375…13HRですね。まずはクラスに移動してから入学式になります」
なるほど、受験番号はクラス分けを見分けるためだったのか。
「お母様は入学式まで体育館で待機していて下さい」
「はい。わかりました」
ふん、母さんめ。
こんな時ばかりいい顔しやがって、家でもそうやって俺にひれ伏せてろ。
「じゃあ真吾、ビシっとしなさいよ」
「わかってるよ」
同じことばっかり言いやがって。
俺はニワトリじゃねぇんだよ、ババァ。
さて、俺のクラスは13HRだったな。
とっとと行きますか。
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