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†YUKA side†
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
地元にいるお父様、お母様、お兄様…
ただいま…
Mステ生放送の真っ只中です。
登場シーンは、初心者丸出しのカッチコチスマイル。
こんなんで、タモさんとのトークは大丈夫なんでしょうか?
「ありがとうございました。」
「続いては、期待の新人バンド『ZERO』です」
「どどど、どうもッ…!よよよよろッ、よろしくおね、お願いししします…ッ!」
ヒズくんカミカミッ!!
これはヤバイ!!
「ZEROのみんなは、EXILEの後輩なんだって?」
「はい。ウチの事務所の新人アーティストとして頑張ってもらってます。」
HIROさんが上手くフォローしてくれた。
アタシもく~ちゃんも、ヒズくんもガクガク震えてるのに、さっくんだけは落ち着いてる。
なんなんだ、この男は!!
「デビューCD出す前にウチの番組に出てくれたと。嬉しいですね~」
「いえ、よろしくッお願いしまッす…ッ!」
声裏返ってるよ、ヒズくん!!
「じゃあ、メンバー紹介してくれるかな?」
「はいっ!え~っと隣から、ヴォーカルの由華」
「お願いしッます!!」
変なトコで裏返ったぁ!
「ドラムの呉波」
「お願いします!」
「ベースの咲」
「お願いします。」
「で、リーダーでギター担当の陽澄です」
おぉ!だんだん落ち着いてきたんじゃない!?
「いや~、初々しいですねぇ」
「それでは、ZEROのみなさんには演奏の準備をしてもらいましょう。」
「「お願いしま~す!」」
ついに…
きた……
アタシに出来るか…?
完璧な…
演奏が……
ヤバイ…。
ホント緊張してきた…
声が……
「おい、準備いいか?はじめるぞ?」
「…………」
「おい、由華?」
「由華どうしたの…?」
「…………」
「由華!由華ッ」
どうしよう…
声が…
出ない……
すると、TAKAHIROサンの顔が視界に入った。
口パクでアタシに何か言ってる……?
何て……――――――
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