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ケータイを開いて驚いて慌てて電話に出る。
『はィ??』
声も裏返るほどビックリ。
だって、かけてきたのは
タカシ。
タカシは一息ついて低い声でつぶやいた。
「昨日泣いたわけを教えてくれないか?」
その一言で思い出した“自分のふがいなさ”
思い出させるな!!
『あ…あの~…』
言葉をにごしてみた。
「俺、誰かが泣く顔とかって見たくないから…」
苦しそうに小さな声を押し出しているように聞こえた。
誰かを傷つけたいわけじゃない
幸せになってほしいのに
いつも空回りしてばかり。
『ごめんね』
謝る言葉しか浮かばない。
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