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一面真っ白な小さな部屋。
小さな子供が、膝を抱えて座っている。
子供以外、他に何もない。窓もない殺風景な部屋。
「なーくん、お話しましょうか。退屈ですもの」
そう声がしたかと思うと、子供の隣に座る誰か。
扉は開く事なく。それでも現れた誰か。
腰まで届く銀色の髪。子供を見つめて微笑む瞳は虹の輝き。人間とは異質な存在感を持った女性。
「早く帰りたいなあ。検査ばっかりで疲れちゃった。ディア、布津雪は怒ってない?」
突然現れた女性に臆する事もなく、子供は当たり前の様に話し掛ける。
「特に怒ってはいないようですが、やっぱり退屈みたいですよ」
ディアと呼ばれた女性が、微笑みを絶やさず答えた。
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