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それでも、彼女は笑顔を絶やすことなく。
「でも私達は皆、なーくんにいて欲しいと思っていますよ」
偽りない思い。
「みんながいたね。…そうだなあ、何か頑張れる理由があったらいいのにね」
幼い子供とは思えない、疲れた微笑み。
それを目にした瞬間、言葉が滑り出ていた。
全ての始まりとなる、運命の言葉。
「正義の味方になりましょう」
「え?」
「なーくんは凄い力があるのですから、その力で正義の味方になるんです」
言葉は次々と。
用意されていたかのように流れだす。
「世界を救えなくても、自分の大切なものは絶対に救う、我儘な正義の味方。素敵だと思いませんか?」
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