芹沢鴨と近藤勇

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京都に上洛するに当たって浪士組はいくつかの隊にわかれた。 そんな中で試衛館通称いも道場でのリーダー的存在だった近藤に白羽の矢がたった。 「近藤君には隊を率いてもらう。よろしいかな?」 「はい。やらせていただきます。しかし…」 「なんだ?」 「この大人数を私ごときが…」 まだ若かった近藤は多くの人を動かす自信が無かったのでありました… 「…わかりました。ならば芹沢君と一緒に隊をまとめてください。いいですね?」 「はい。手間取らせてすみません。」 近藤はこの時、これから起こる事をしるよしも無かった。 「…芹沢さん!よろしくお願いします。近藤勇です。」 「おう、あんたが近藤か!俺は芹沢鴨だ。」 一通り顔合わせが済んだ。 上洛開始! 「あの土方さん…」 「どうしたソウジ?」 「俺、疑問に思ったんですけど、あの芹沢さんって人何者なんでしょうね?」 「確かにそうだな…俺が聞いた噂だと3つの道場を潰したらしいぜ。」 「そりゃ凄いや、」 「おいおい、最後まで話を聞け」 「すいません。土方さん」 「分かりゃ良いんだ」 「それで何ですか?」 「実は芹沢はとんでもねえ野郎で、奴の傍若無人ぶりはひでぇらしい」 「…近藤さん可哀相だな…何も起こらなきゃいいけど…」 「ああ本当だな」 この時の沖田の研ぎ澄まされた感覚は確かであった。
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