~第一話~

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『おはよー葉月!』 『あ、おはよー優奈』 優奈は私の唯一の親友だ。 半年前、私と智也が別れの危機に立たされた時も 親身になって助けてくれた。 『うまくいってるみたいだね?』 にやにや、優奈は奇しく笑いながら私の肩を叩く。 『うふふ~おかげ様で』 私も笑いが止まらない。 はたから見れば、ニヤニヤ笑ってる怪しい女二人。 『でも智也くんはモテるんだからね? 油断してるとまた浮気されちゃうよー?』 『智也は私だけだって言ってくれたもん! 智也はもう…浮気しないんだから』 ぷく、と膨れた。 冗談だとわかっていても、全力で否定した。 『あはは、ゴメンゴメン。 有り得ないよね。 だって……』 笑いながら私の肩を叩く優奈の言葉を 『葉月ー?行こうぜ』 途中から割り込んできた声が遮った。 『あ、智也!』 私は顔が紅くなるのを感じながら… 迎えに来てくれた智也の元へと駆け寄る。 『じゃあ私行くね?』 一緒に待ってくれていた優奈をちゃんと振り返ってから。 『はいはい。 じゃまた後でねー?』 やれやれ、と優奈は呆れた顔で笑いながら手を降ってくる。 『うんっまた後でー』私も負けないくらいの笑顔で手を振り返して 『行こっか?』 『あぁ』 二人で教室を後にした。
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