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アズマ「今日は、[剣術]の修行や」
ケンヂ「ア~ン? またかいな、最近ソレばっかやな」
ケンヂがそう呟くと、アズマは呆れたように口を開く。
アズマ「‥化け物退治に剣を用い、戦闘の大半をソレに委ねる」
ケンヂ「――が、我が[早乙女流]の真髄‥やろ?」
割り込むようにケンヂが言った。
アズマ「分かっとるやないか」
ケンヂ「100回は聞いたわ」
アズマ「言っとくがな、まだお前の剣術は真似事レベルや」
ケンヂ「ソレも何べんも聞いたっちゅうねん‥」
少しふてくされた表情を見せるケンヂ。
ケンヂ「でも、ナゼに剣を使わなアカンの?」
アズマ「まだお前は分かっとらんな、[剣を使う]のと[剣術]は全く違うんやで?」
ケンヂ「‥‥??」
アズマ「えぇか? 剣と自らの身体を一体にするんや」
ケンヂ「はぁ? 剣と‥身体?」
アズマ「その為にする事‥それは剣の声を聞くんや! そして‥想い、念じ、心をひとつにする」
ケンヂ「念じる‥心をひとつにして」
アズマ「せや、そうすれば剣のチカラを100%引き出せるっちゅ~訳や!」
ケンヂ「ほぅ」
アズマ「お前がやってとんのは、ただ棒キレを振り回すだけのガキンチョと一緒やな(笑)」
ケンヂ「‥‥」
アズマの言葉に何も言い返す事の出来ないケンヂは、言われた通り修行を始めたのであった――。
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