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『あれ?雄介じゃない?』とカウンターの真ん中に座ってた女に声をかけられた
『そうだよね、荒木雄介(笑)覚えてない?中井真紀』
サラサラの長い髪を後ろでまとめて、彼女は微笑んだ
中井真紀…高校の同級生だ!
『真紀ちゃんか?久しぶり』
『偶然だね(笑)私ここはよくくるのに、会った事ないし』
『俺昨日引越ししてきて、初めて今日この店入ったんだ(笑)』
『ここ美味しいでしょ?あ、よかったら一緒に呑まない?』
俺達は席を移して呑みなおした
『ご活動のようで(笑)私達の自慢だわ』
『まあそれなりに(笑)真紀ちゃんはまだ独身?』
『うん(笑)ホントは今年結婚するんだったんだけどね…』と少し彼女は俯いた
『やめちゃうの?』
『先週、婚約者に婚約破棄された(笑)』
『何なんだよ、それ』
『会社の社長の娘との縁談でて、私はおはらい箱…かなり揉めたけど…』
『どうにかなんないの?』
『そこの会社の人から200万で別れてくれって…現金渡された。私の価値、200万だよ?いらないっていって別れた』
真紀は焼肉をがつがつ食べだした。なんとなくだけどうっすら涙目だった
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