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クリスマスの告白
あの事件から、真紀は少し怯えるようになり、夜は睡眠薬を使用した
『なるべく薬なんて飲まないようにしないと』
『う…んわかってるんだけど』
『眠れない時は電話くれたらいいから』
『あの事件と結婚式の夢が交差して夜中に目が覚めるんだよね。ちょっと疲れたみたい』
確かに真紀は少し痩せて顔色も悪かった
その夜、俺は真紀の部屋に行った
『社長さんの奥さん、手術して足の感覚もどってきたらしいな』
『そうなの?なんで雄介知ってるの?』
『親父今入院してるだろ?同じなんだよ(笑)だから時々会うんだ』
『頑張ればいつか歩けるようになるね』と真紀はビールを出してくれた
『サンキュー、だからさ…お前ももう前の彼氏の事とか忘れなよ。蘭子の事は俺が責任持つから』
『あの事件の少し前に…あの彼から連絡あって会ってくれないか?って言われて会ったの…結婚式以来だったのにガリガリに痩せててびっくりした
勿論、社長の娘と結婚したんだから役職も上…でもあの人にそんな重要な仕事こなせるわけもなく、仕事もすぐに終わらない。無能扱いされる、家に帰ればプライドの高い奥さんから、なんで帰るの遅いのとずっと責められる…
まあ彼の愚痴ね(笑)とりあえず、ずっと聞いてたわ。真紀と一緒になってたらよかったって言われて…頭きた。滅多に人を嫌いにはならないけど最低な男だと思って、水ぶっかけて帰ってきた
あんな男に未練あったの?わざわざ結婚式まで行く必要あった?
自問自答よ(笑)馬鹿らしくなっちゃった…』
真紀はおつまみにチーズを出してくれた
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