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「で、ここ櫻田付近で多発している連続殺人事件だけど、まぁ連鎖的なものだと考えるのが正しい道、として」
「…」
「その加害者はきっともうすぐ狂うそうだよ、殺り方と日付の統計で行くと」
颯の知ったことでは、なくはないのだ。
「で、僕らはそれを止めるべきか、放っておくべきか、判断して、書き換えましょう」
「ということなんです?」
「よね~」
過去修正。
過去の一地点もしくは多数の地点によって現在に多大な歪みがもたらされた場合、
過去修正師が過去を正しく書き換え、現在の歪みを消しさる、ということ。
颯も小夜も、麗も修正能力の持ち主で、
過去修正局の本部長である海鳴にこき使われているのであった。
「操作だけじゃないのかよ」
「信用されてるってことで、いいんじゃない?」
「…仕方ないしな」
ふぅ、と肩を落として颯が着替えを始める。
「じゃーね、さらに詳しくは明日学校で麗にでも聞いといて」
「ん、ご苦労」
小夜は窓から颯爽と消えた。
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