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噂をすれば何とやら。三人の座る前に霧が現れ、それが人の形を成していく。
「あーあ、早速来たわね」
霧に色が着き、霞が肉へ変わる。現れたは二本の立派な角を生やした子供。だがその手には瓢箪が握られている。
「そんなに私が来たのが嬉しいのかな霊夢は」
「なわけないでしょ。ほら、こっちにいる二人は貴女の知り合いでしょう、萃香」
萃香は二人を見てひゃあと悲鳴をあげる。
「霊夢!鬼がいる!」
「あんたも鬼でしょうが!!」
萃香は霊夢の投げた札を華麗にグレイズして八尋の前まで歩いていきその自分より大きな手を握った。
「久しぶりだね八尋!元気にしてた?私が居なくて寂しかった?」
「久しぶりと言っても我々にとっては瞬きの間でしょう、酒呑童子。因みに私には千年様の遣いで貴女様の事を思う暇などとてもとても……」
「流石八尋。彼の酒呑童子が相手でもドライだな」
ははは、と萃香は豪快に笑い千年の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「元気にしてたか?小さい虎熊」
「萃香も相変わらず小さいな」
煩いよ、と千年の頭を叩いて二人は見た目相応の笑顔を浮かべる。
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