◇小さき溝

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「ま、でも――」 そう前置きして、佐奈は亮の目と鼻の先まで顔を近づけると、 「あんた以外の男の部屋に入ることなんてないんだから安心しなさい」 ……は?これはあれか。佳将や秀吉がよく言っているツンデレのデレってやつなのか。 二人が言うには、佐奈はツン:デレ=9:1の難攻不落の城らしい。 しかし、これはデレってやつだろう?俺は予期せずに落としたのか、あの難攻不落……そう、大阪城を。 はははは、幸村め。我が佐竹にかかれば豊臣など一捻りよ。 などと亮は頭の片隅で考えつつも、実際は経験のないうぶな男。 「あ、ありがとう……」 と照れながら何故か感謝を返した。 自分の心臓が高鳴るのが分かる。これか、これが恋か。数時間前の講義で毛利が言っていたのは、これか! 「な、何言ってんのよ……。別にあんたのために言った訳じゃ」 ――っ!『別にあんたのうんたらかんたら』が出たら、まさに内応が決定した野戦同様と二人及びに星太と輝夜も言っていた。
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