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その後、急遽星太と輝夜に電話し緊急会議。元より来る予定だった星太はいいが、輝夜などはわざわざ電車で二駅を移動させられた。もちろん料金は輝夜持ち。
「なるほどな」
一から十まで全て話し終えた亮は、ベッドにもたれて死ぬ寸前。その左では輝夜が思案顔。右では星太がゲームをやって――
「って、おい!」
と亮は星太の手からゲーム機を奪い取る。見たら、所謂ギャルゲー。恋愛シミュレーションゲーム。
「……殺されたいのか?」
「いや、別にいいだろ。キス拒絶されただけだろ?なんてことはない、ただの照れ隠しだって」
「はぁ?拒絶だぞ?拒絶?
どこに憧れの騎士からの口づけを断る姫様がいるんだよっ!」
「……お前は佐奈を何もわかっちゃねぇなぁ」
言われて、亮はギクッ。しかし、そもそもは星太の設案である。そう、星太の。
「お前が言った通りにしたらこうなったんだろうが!」
半ば発狂するように亮はゲーム機を床に叩きつける。
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