3716人が本棚に入れています
本棚に追加
翌日。星太の夏休みの課題を手伝うという話で、亮の家に星太と佐奈が訪れていた。
「なあ、ここってどうやんの?」
星太は課題の問題を指差して、佐奈に聞く。
「どれどれ……って、化学なんてわかるわけないでしょ!」
つっこみと共に佐奈は分厚い辞書で星太の頭を叩く。もちろん星太は撃沈。頭を押さえながら、「俺の優秀な頭脳がぁ……」などと言っている。
そんな様子を傍観していた亮は、昨日の話を思い返す。
『だからっ、俺の宿題を手伝うって名目で北条をお前の家に呼んで、俺は途中退場。あとはお前が押し倒して、はい終了』
「押したおっ――ば、馬鹿なこといってんじゃねぇよ!」
『わかってねぇなあ。いきなりじゃねぇぞ?まずは雰囲気を作ってだな……』
その後、星太は散々な作戦を亮に授けてきた。
しかし、違う。俺はお前のような軟派野郎じゃないんだ。女性の純潔さを奪うとは何事か。と亮が返したところ、
『流石に古い』
と言われてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!