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僕がこの国を追放されて
10年…
必死な努力のおかげでやっと
もどってくることができた…
「姉さんも、もう14歳…か…」
僕は大きな扉の前で
ぽつりとつぶやく…
扉の奥から話声が聞こえる…
「王女様、新しい専属召使が
到着致しました…」
「…入れなさい」
一言…たった一言が
聞こえただけ…
それでも僕は涙が今にも
溢れ出そうだった…
扉の前で見張りをしていた
兵士達に部屋に入るように
言われ僕はゆっくりと扉を
開ける…
誰も何も言わなかった…
王女は目を丸くしたまま
かたまっていた
「こんばんは、女王陛下。
お目にかかれて光栄です」
僕は今にも泣き出しそうな
心を飲み込んでお辞儀をする
僕が泣き出すよりもはやく
王女が泣き出した…
「おか…えり…レ…ン」
僕はそんな王女…いや…
姉さんの言葉に自分の
立場も忘れ…おもわず
「ただいま…リン姉さん…」
これが僕達双子兄弟の
再開だった…
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