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俺はこの機を待っていたかのように物陰から出てくると校門に向かった。
でも……
俺は校門の前でも立ち止まって動けれなくなった……
いつもこうだ……
新しい学校に来ると、緊張と不安にかられ、体が言うことを聞かなくなる……
まぁ、誰しも初めて来る所には緊張や不安があって当たり前なんだが……
俺の場合がそれが異常に出てしまう……
「……大丈夫…だから…」
俺はその微かにに震える自分の体に言い聞かせるように呟くと、右足を動かそうとした……
しかし、足は動かない……
それでも、俺はその動かない足を掴むと腕力で動かそうとした。
「……動け…足を上げろ…」
正直、みっともない光景……
自分自身に一番落胆する時だった……
そんな中、俺の後ろから誰かが走ってくる足音がした。
その音に振り返ると、こっちに向かって全力疾走をして来る"小さな少女"の姿があった。
「あー!遅刻しちゃう~!」
そいつは明らかに寝坊したのか、ボサボサな髪でそんな事を叫びながら、俺の横を駆け抜けて行ったが……
「あれ~?
どうしたの~?」
突然、足を止めて俺に話し掛けてきた……
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