~目覚めはベルとともに~

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今日もまた、アイツの夢だ・・・ 見たくなくてもこの16年間ずっと見てきたアイツの夢、それは 「おはよう、一佐(カズサ)」 すでに制服に身を包み、髪のセットも済ませ、いつでも家から出れますよ。といった恰好で食卓で朝飯を食べてる、我が双子の弟・祐二(ユウジ)である。 「あぁ、おはようユウジ」 一方、オレは寝間着のジャージにボサボサのナチュラルヘアーである。 挨拶もそこそこに祐二の向かいの定位置に席を下ろすと、 「ほらカズサもさっさとご飯食べて、遅刻しちゃうわよ」 母が無駄に山盛りに盛った茶碗を持ってきた。 育ち盛りとはいえ、朝からこの量は辛い。それに加えて、やれどうして双子なのに祐二とこうも違うのかと愚痴られながらの食事になるのだから困ったものだ。まぁ、いつもの事だけど。 「ごちそうさま」 先に食事に着いていた祐二は食事を済ませて、自室に戻ってっていった。 「ほらカズサも早くご飯食べないと、ユウジに置いていかれるよ」 ハイハイと生返事をして、朝食を済ませて、自室に戻り学校へ向かう準備を急ぐ。
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