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一番後ろに窓側の端。 前と席は変わっても早々文句はない。 欠伸をしながら周りを見渡すと、壁とは反対の右席にいる男子が目についた。 学年でも上位の俺の身長を抜かし、筋肉の付きも良いらしく、体格はがっしりしている。 顔立ちは……というか、きっと学校の中で一番の綺麗。これが容姿端麗っていうんだろうな、と観察していれば冷たくまっすぐな視線が桃井を捕らえる。 「何?」 ポケットに手を入れながら、隣席の男子はこちらをいかがわしい目で見つめている。 どうやら見過ぎたらしい。
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