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「?」 紙を開いてみれば、男子の名前とメールアドレスが書いてある。 服部涼太(はっとりりょうた)。 「服部?」 訊くと頷く。これだけ近くにいても分からないくらい、服部はひそかに笑む。 「話すやつ、まだ決まってねぇんだ。喋ろうぜ」 ルックスが良いからか。笑った顔に迂闊にもときめいてしまったからか。 (チャラくはなさそうだ) 会話を続けるうちに無口な桃井だと知っても、服部涼太は飽きることなく、休み時間があればずっと桃井と一緒にいた。
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