標的

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そして、いつだったからか、高野さんの存在が私の周りにちらつき始めた。 高野さんは今時な女の子だった。 常に流行に乗った制服の着こなしで、若者に人気のブランドの小物を持ち、友達とファッションや男の子の話をしていた。 そして、PTA会長をしていた親から譲り受けたのか、妙にカリスマ性があり、彼女の周りにはいつも男女問わず、誰かがいて、話の中心には彼女がいた。 彼女にはそれが当たり前だと思っている自尊心と気位の高さがあった。 しかし、それも彼女の気が強そうな整った容姿に合っていて、彼女の魅力の一つになっていた。
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