第一話 三学期、始まる!

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リビングに行くと、テーブルには朝食が二人分置いてあった。 もちろん俺と姉さんの分だ。 飯の量が同じなのは、姉さんの数少ない優しさである。 俺をかなり苛める分、家事はきちんとしてくれる。 「よし、準備できたぞ。座れ座れ」 「早っ!」 俺がリビングに着いた瞬間、俺の背後には姉さんが立っていた。 そして俺はすぐに椅子に座った。 「では、いただくとしよう」 「いただきます」 いつもの、俺と姉さんの二人きりの朝食が始まった。 …やっぱり飯は冷めてるな。 そして姉さんのは……、 「…温め直したの?」 「当たり前だ。冷たい味噌汁は飲みたくない」 「じゃあ俺も!」 「保幸にはそんな時間の余裕はないだろ?タダでさえ時間ギリギリなんだから」 ほとんどは姉さんのせいなんだけどなぁ……。 と、口に出したら姉さんに何されるかわからないからやめておく。
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