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「なんだよ~!もう~!お前は本当にそういうことは何にもないんだな!」
「お前らがありすぎなんだよ!」
「だが、保幸よ。なさすぎるのもどうかと思うぞ。お前も高1なんだから、そろそろ好きな女の子とか、考えてみたらどうなんだ?」
論吉が急に真面目になった。
それが論吉のすごいところだ。
「やっすーさぁ、元旦に3人で集まった時にさ、みんなで今年の目標決めたじゃん?」
「うん。それが?」
「やっすーが決めた目標、覚えてる?」
「まぁな。」
俺の今年の目標、彼女を作ること。
なんでこれにしたのか、自分でもよくわからない。
「一年ってあっという間だからさ、今から頑張ってみようよ。なっ?」
「そうだ。俺たちも応援するぞ。」
「二人とも……」
「まぁ、年下の女の子を彼女にしたいって言うなら、俺に相談しろよな!じっくり教えてやる!」
「エンリョシトキマース。」
「あらら。ロンがフラれたー!」
「ばっ……。フラれたって、保幸は年下でも、女の子でもないから違うぞ!」
相変わらず、新学期早々楽しい奴等だ。
俺はそんな二人がちょっと羨ましかったりした。
彼女……か。
自分の目標だし、やっぱりしっかり考えてみるかな。
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