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…と言っても、俺もちょっと気になる女の子はいるわけなんだが……。
新学期の定番といえば、始業式。
それには、必ずと言っていいくらい、校長の長くつまらない話がある。
だが、俺には入学当初から、必ずしっかりと聞いている話があった。
生徒会長の話である。
この学校の生徒会長――閑海瑞姫先輩。
学校でかなり人気のある生徒会長に、俺は入学式の時に一目惚れしてしまったのである。
それ以来、俺はどんなに眠かろうと、会長の話だけはしっかり聞いている。
国世と論吉は俺が会長の話のときだけ起きているのを知っているため、会長が壇上に上がると、俺の方を見てニヤニヤしてくる。
そして今日もやっぱり……、俺の方を見てニヤニヤしてきた。
もう慣れてるけどな!
会長がマイクの前に立ったので、俺はしっかりと会長の方を見た。
やっぱり会長は綺麗だなぁ。
「えーっと……、皆さん、おはようございます。今日から三学期が始まります。三学期は学年最後のテスト、それと一・二年生は、学校最大のイベント、亜芽位祭があります。皆さん、三学期も頑張って行きましょう!」
会長の話が終わり、会長が礼をした瞬間――
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